目次
はじめに
今回はヴァチカン美術館所蔵、ラファエロの『アテネの学堂』を解説していきます。
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『アテネの学堂』解説
ラファエロの名声を不動のものにしたフレスコ画です。50人を超す哲学者が描かれ、中央で議論を交わしているのがプラトン(赤い服)とアリストテレス(青い服)です。一点透視図法、つまり遠近法が用いられており、自然と視線が中央に引き込まれていきます。
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中央で左に天を示しているのがプラトン。その右にいるのがアリストテレス。右下でコンパスで円を描いているのがユークリッド、その右に立ち、右手に地球儀を持っているのがゾロアスターです。プラトンの右にいる茶色い服を着て必死に弁論を行っているのがソクラテス。
中央二人に向かって視線が吸い込まれていきます。いつか絶対実物を見てみたい。
プラトンは天を指し、アリストテレスは地上に掌を向けています。これはプラトンは現実世界が常に理想の世界(イデア界)を模範として存在するべきとしていたのに対し、アリストテレスが物事の本質は現実の世界にあると主張していたからだと考えられます。
この絵は、居室を飾る「人類の智と徳の一切を描いた壁画」を希望した、15世紀の強硬ユリウス2世の依頼を受けてラファエロが制作した作品です。プラトン、アリストテレスの他にも、数学者ユークリッド、ゾロアスター教の開祖ゾロアスターなどの姿も見えます。
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ソクラテス、プラトン、アリストテレス
紀元前、ギリシャに数多く生まれたポリスのうち最大のものがアテネでした。民主制とギリシャ哲学がその特徴で、民会や法廷での弁論術の必要性が高まったため弁論家教師のソフィストが人気を集めました。
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う~ん、神々しい
しかし、これを批判したのがギリシア哲学者のソクラテスです。彼は相対ではなく絶対の真理の存在と無知の自覚を教えましたが神を愚弄した罪で死刑になってしまいました。
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表情は柔らかいです
ソクラテスの思想は弟子のプラトンに引き継がれ、その弟子のアリストテレスがイデア論を発展させ西洋思想の源流を作っていきました。
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偉大な哲学者も女性には敵わない?
参考文献
『名画で読み解く世界史』(祝田秀全監修)
この記事は『名画で読み解く世界史』(祝田秀全監修)を参考にしています。
美術、世界史に関する知識をセットで学べるオススメの本です。世界史に興味がある方はもちろん、旅行好きの方にも読んでほしい一冊です。
『一生に一度は見たい西洋絵画 BEST100』(大友義博)
有名な絵画について簡単な解説を加えていく雑誌。気軽に読めます。