本居宣長は何をした人?読み方は?〜古事記伝、「もののあはれ」

はじめに

今回は本居宣長を紹介していきます。

本居宣長

読み方は?

本居宣長は「もとおりのりなが」と読みますよ。

何をした人?

生業は医者

本居宣長(1730〜1801)の生業は医者です。

幼い頃からすぐれた記憶力を持っていた宣長は、母親の勧めもあり医者を志しました。

約5年半、京都に遊学して医術を修めると、堀景山に入門。この入門は、宣長が様々な学問に興味を持つきっかけにもなりました。

古典の研究

古典を文献学的に研究し、儒教や仏教渡来以前の日本人の精神や思想、古道を明らかにしようとした国学を、学問的・思想的に大成したのが本居宣長です。

「古事記伝」の完成

医者としての生活の傍ら、『源氏物語』『万葉集』『古今和歌集』など日本の古典を講義し、また『古事記』を研究、35年かけて注釈書『古事記伝』44巻を完成させました。

古事記伝再稿本

「もののあはれ」

宣長の学問は『古事記』を中心に日本独自の道としての古道を明らかにするため、古語の実証的研究としての注釈の形がとられました。

本居宣長の歌碑

また、風雅を解することが古道の理解には不可欠だとして、『源氏物語』の本質が「もののあはれ」にあり、従来の仏教的・儒教的文学観ではなく、自然や人事に触れて生まれる感動や情感の表現こそが本旨であるという文学観を打ち出しました。

歌論においても『石上私淑言(いそのかみささめごと)』では、「歌はもののあはれを知るより出でくるものなり」と、その基本に「もののあはれ」を置いています。