ブグローの『ファーストキス』を解説~史上最高のヌードの画家

はじめに

今回はウィリアム・アドルフ・ブグローの『ファーストキス』を解説します。

『ファーストキス』

『ファーストキス』というタイトルが表す通り、ロマンチックで初々しい作品です。

『ファーストキス』(ブグロー、1890年、個人蔵)
別名『アモールとプシュケ』

この作品は別名『アモールとプシュケ』ともいい、アモールというのはギリシャ神話に登場する愛の神エロスを指すラテン語です。一般的にこの2人は若い男女の姿で描かれますが、本作では幼い姿で描かれ、その初々しさが表現されています。ブグローが描いた同じモチーフの作品と比べてみるとその幼さがより際立ちます。

ブグロー、1889年、タスマニア美術館

彼の描くヌードは繊細な筆致、甘く神聖な雰囲気などから「史上最高のヌード」と讃えられています。

ブグローはダヴィッドやアングルにより確立された新古典主義の流れをくむ画家で、聖書の物語や神話を題材とした作品、肖像画などを多く残しました。

『ヴィーナスの誕生』(ブグロー、1879年、オルセー美術館所蔵)
『キリストの笞打ち』(ブグロー、1880年、 musée des Beaux-Arts)

参考文献

本記事は『1日1ページで世界の名画が分かる366日の西洋美術』(瀧澤秀保 監修)を参考にしています

 

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