年中行事、七草粥を解説〜いつ食べる?歴史は?食べる意味は?

はじめに

今回は一月の年中行事、七草粥を解説していきたいと思います。

七草粥

七草とは?いつ食べる?

七草とは、一月七日の朝に七種の菜を入れた七草粥を食べる行事です。

粥を作るために六日の夜から七草の葉を年神棚の前や大黒柱の前などにまな板を用意して包丁で刻みます。これを七草叩きと言うのですが、このときの唱えごとが各地に伝えられているのですが、「唐土の鳥が渡らぬさきに…」といい部分は共通していることが多いです(例えば、埼玉県だと「七草なずな、唐土の鳥が日本の空に渡らぬさきに、七草なずなのセリ叩く」、秋田県だと「唐土の鳥といなかの鳥と帰らぬうちになにたらたらせりたらたら」の様に)。

これらの唱えごとは、刻むときに大きな声を出して唱えるとか、七回、もしくは四十九回唱えるなどルールも様々です。

材料は?

七草粥の材料は、一般的にはセリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベ・ホトケノザ・スズナ・スズシロといわれています。

材料には地域差があり、例えば、佐賀県ではセリ・ネギ・ホウレンソウ・高菜・大根・人参・蓬・小松菜のなかから七種を選んで入れ、新潟県は雪国のため、春の七草を用意することができないため、手に入いるもので縁起の良いものなら何でも良いといわれています。

すずしろ、とは大根のこと

食べる意味は?

七草粥を食べる意味は、一般的に一年中の病気を防ぐことができるから、と言われています。

ただ、これも地域によって様々な言い伝えがあります。長野県には如来様が日本に渡ってきたときに七草粥を作って供えたからだという地域があり、新潟県佐渡てまは年神が「今日からこのようなまずいものを食って一生懸命働け」と言ったからだといわれています。

参考文献

この記事は『三省堂年中行事事典〈改訂版〉』(田中宣一・宮田登編)を参考にしています。

日本の年中行事に興味ある方は是非。