はじめに
今回は英語のa、anに当たる、フランス語の不定冠詞un、une、desを解説していきたいと思います。
不定冠詞un、une、des解説
不定冠詞とは
不定冠詞とは何かを定義することは難しいのですが、ここではおおまかに「1つ2つと数えることの出来る名詞が、まだ限定されていないときに名詞の前に添えるもの」としておきます。
「昨日本を一冊買いました」と言ったとき、その「本」というのは特に限定されていませんよね。このようなときに使われるのが不定冠詞です。
男性名詞と女性名詞
まず前提として、フランス語の名詞は男性名詞と女性名詞に分かれており、それぞれ前に付く不定冠詞も異なります。
livre(リーヴル、本)…男性名詞
table(ターヴル、机)…女性名詞
名詞の性は法則性とかは特にないので覚えていくしかありません。
男性名詞→un
男性名詞の単数形に付く不定冠詞がun(アン)です。
un livre(アン リーブル、一冊の本)
女性名詞→une
女性名詞の単数形に付く不定冠詞はune(ユヌ)です。
une table(ユヌ ターブル、一つの机)
複数形→des
英語との違いの一つなのですが、フランス語だと複数形にもdes(デ)という不定詞が付きます。ただ、これは男性名詞、女性名詞どちらも同じ形なので、そこは心配しなくて大丈夫です。
des livres(デ リーヴル、(2冊以上の)本)
des tables(デ ターブル、(2つ以上の)テーブル)
発音上の注意点
次は発音上の注意点を見ていきましょう。
不定冠詞+母音もしくは無音のh
不定冠詞が母音、もしくは無音のhで始まる単語に付く場合、発音がつながります。
un arbre(アンナルブル、木)
un homme(アンノム、男)
arbreとhommeは単体だと「アルブル」「オム」と発音しますが、不定冠詞が前に付くと、nの音と頭の音がくっつきます。これはdesも同様です。
des arbres(デザルブル)
des hommes(デゾム)
uneの場合は少し異なり、末尾のneが次の単語の母音の音と連なって一息に発音されます。
une herbe(ユネルブ、草)
une école(ユネコル、学校)
C’est un、C’est une の形
フランス語で「これは(あれ、それ)〜」の言い方はC’est〜で表現することが可能です。これはCe(ス、これ)とêtre動詞のestの短縮形なのですが、このestと不定冠詞が発音の面でつながるのでこちらも見ていきましょう。
C’est un stylo. これは万年筆です。
発音は「セタン スティロ」。estのtとunがつながり「タン」となります。
C’est une plume. それはペンです。
発音は「セテュヌ プリュム」。これもtとuneがつながっていますね。
ちなみに、複数形の場合はceの次にêtre動詞のsontが来るのですが、こちらはつながることはなく、別々に発音します。
Ce sont des crayons. それらは鉛筆です。
発音は「ス ソン デ クレィヨン」となります。
おわりに
今回はフランス語の不定冠詞について簡単に解説していきました。次回は定冠詞について概説します。
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