はじめに
今回は2月の年中行事、節分を解説していきます。
節分 解説
節分とは?いつのこと?
節分とは本来、季節の移り変わるときのことで、立春・立夏・立秋・立冬の前日をさしていました。ただ、時が経るにつれて、今日のように立春の前日のみをいうようになりました。現行歴では2月2日〜4日となっています。
由来は?
節分では「鬼は外、福は内」と大声で唱えながら家の出入り口や各部屋に豆をまいていきます。この行事の由来はどこにあるのでしょうか?
この豆まきに影響を与えたと考えられているのが、中国で古くから行われていたという「追儺(ついな)」という行事です。
追儺は中国で古くから行われている儀礼で、周代にほ方相氏(ほうそうし)と呼ばれる呪師が熊の皮をかぶって黄金の四つ目の面をつけ、黒と赤の衣装に戈と盾を持ち、百官を率いて疫鬼を追い払っていたと言います。
日本でもこれが取り入れられ、平安時代の宮中では毎年大晦日に追儺が行われていましたが、やがて異装の方相氏を鬼とする誤解が生じ、群臣が桃の弓、葦の矢でこれを射て追い払う形となりました。
宮中での儀礼はその後廃れましたが、この鬼追払い式は各地の寺社で行われるようになります。この追儺をルーツとする儀礼と、豆を用いて春訪れる神を迎える習俗が結びつき現在の節分の豆まきになっていったのではないかと推測されます。
参考文献
この記事は『三省堂年中行事事典〈改訂版〉』(田中宣一・宮田登編)を参考にしています。
日本の年中行事に興味ある方は是非。