はじめに
今回はジョナサン・デミ監督の『羊たちの沈黙』のあらすじやネタバレなどを書いていきたいと思います。
『羊たちの沈黙』
あらすじ(ネタバレなし)
FBIアカデミーの優秀な訓練生クラリスは連続誘拐殺人事件の捜査スタッフに組み込まれ、犯罪者として収監されているレクター博士と面会する。それは、天才的な精神科医でありながら、自らの患者を次々と死に追いやったレクターこそ事件の謎を解く鍵になると見込んでのことだった。レクターはクラリスに興味を示し、捜査の手がかりを与える。ふたりが次第に心を通わせていく一方、新たな誘拐事件が。そしてレクターは脱獄を図り……。(映画.comより引用)
キャスト
クラリス…ジョディ・フォスター
ハンニバル・レクター(レクター博士)…アンソニー・ホプキンス
バッファロー・ビル…テッド・レヴィン
ジャック・クロフォード…スコット・グレン
チルトン医師…アンソニー・ヒールド
シリーズ(続編)
『羊たちの沈黙』(1991)の続編は『ハンニバル』(2001)。『羊たちの沈黙』からの10年後の世界が描かれます。その後にリリースされたのが『レッド・ドラゴン』(2002)と『ハンニバル・ライジング』(2007)となります。
ただ、『レッド・ドラゴン』は『羊たちの沈黙』の10年前の世界が舞台に、『ハンニバル・ライジング』はレクター博士の幼少期、そして彼が殺人鬼となるまでの過程を描いている作品であるため、時系列的には『ハンニバル・ライジング』→『レッド・ドラゴン』→『羊たちの沈黙』→『ハンニバル』となります。
ネタバレ
タイトルの意味
タイトルにある「羊」というのはクラリスが父を亡くしてから引き取られた家庭にいた羊たちのこと。彼女にはこの家庭で解体のために無残に殺されていく羊たちの叫び声がトラウマとなっていました。
そして、このトラウマというのがレクター博士との対話によって彼女の心の底から引き出されます。そして、彼女は連続殺人犯によって殺されている女性達を羊に重ねていることも映画を観るにしたがって明らかになってきます。
最終的にクラリスは自らの手で犯人を捕まえる(射殺する)ことに成功します。「被害者」=「羊たち」の悲鳴もやみ、沈黙が訪れたという訳です。
ラスト
レクター博士は真摯な人は大好きな方です。彼はクラリスの仕事に対する一生懸命な姿勢を評価し、彼女に対しては協力をします。
しかし、作中でそんなクラリスとは対照的な位置にいたのがチルトン医師です。彼は出世のために事件解決を目指しており、クラリス、レクター博士を利用しようとします。結局はレクター博士には脱走され、事件はクラリスの手柄となってしまうのですが。
映画のラストでクラリスに対してレクター博士から事件解決を祝う電話がかかってきます。すぐに電話は切れてしまうのですが、レクター博士がどこにいたのかというと、報復を恐れたチルトン医師が逃げ出した異国の地。レクター博士の視線の先にはチルトン医師が…。
チルトン博士を追って、レクター博士が雑踏に消えていくシーンで映画は終わりとなります。