ストラヴィンスキー三大バレエ、『火の鳥』を解説〜あらすじ、見どころ

はじめに

今回は『ペトルーシュカ』『春の祭典』と並ぶ、ストラヴィンスキー三大バレエの一作『火の鳥』を解説していきます。

『火の鳥』解説

基本情報

台本

ミハイル・フォーキン(ロシア民話から)

音楽

イーゴリ・ストラヴィンスキー

振付

ミハイル・フォーキン

美術

アレクサンドル・ゴロヴィン

衣装

レオン・バクスト、アルクサンドル・ゴロヴィン

初演

1910年6月25日パリ・オペラ座(パレス・リュス)

構成

全2幕

あらすじ

第1場

舞台は不死の魔王カスチェイの庭。

イワン王子が火の鳥を捕まえますが、魔法の羽と引き換えに逃します。古城の庭からは魔法にかけられた13人の王女が出てきて、王子はひときわ美しいツァレヴナと恋に落ちます。

イワン王子が王女たちの後を追って城門を開けた途端、カスチェイと魔物たちが現れます。カスチェイがイワンを石に変えようとしますが、カスチェイは魂が入った卵を割ら死んでしまいます。それと同時に魔法は解かれました。

第2場

イワン王子とツァレヴナの結婚式が行われ物語はハッピーエンドを迎えます。

見どころ

このバレエで珍しいのは主役が王女ではなく火の鳥となっている点です。伝説上の生き物の神聖さを表現するダンスには目を奪われます。それとは対象的なカスチェイ、妖怪たちのグロテスクさはいかにも民話的でこちらも面白いです。

参考文献

この記事は『名作バレエ70鑑賞入門 「物語」と「みどころ」がよくわかる』(渡辺真弓文・監修)を参考にしています。

分かりやすく書かれているので観劇の前はもちろんですし、バレエに興味はあるけど敷居が高いという方にはオススメです。