能『小鍛冶』解説〜あらすじ、内容

はじめに

今回は能『小鍛冶』を解説します。

『小鍛冶』解説

読み方

『小鍛冶』は「こかじ」と読みます。

基本情報

作者

不明

曲籍

五番目物

囃子

太鼓物

上演時間

約60分

曲名

「小鍛冶」(観世・宝生・金春・金剛・喜多)

登場人物

前シテ

童子

後シテ

稲荷明神

ワキ

三条宗近

ワキツレ

勅使

アイ

宗近の下人

あらすじ

名剣へのふさわしい相方は?

一条天皇はある日、夢のお告げを受け、名人として知られる刀鍛冶・三条宗近に剣を打たせるように命じます。

一条天皇の勅使が宗近にその命令を伝えにいきました。しかし、宗近は、そのような大事な剣を打つ程の力量を持った相方がいないといい、返事がためらわれます。

勅使は宗近の言い分を認めながらも、引き受けてくれるよう頼みながら去っていきます。

稲荷明神に参詣、現れたのは?

悩む宗近は稲荷明神に参詣し助力を願います。

すると、謎の童子が現れ、中国の歴代の皇帝・鍾馗(しょうき)と剣にまつわる伝説、そしてヤマトタケルの草薙の剣の神話を語ります。

鍾馗
ヤマトタケル

宗近は童子に何者か訪ねますが、童子は剣を打つ壇を準備して待つように言い残し、夕暮れの稲荷山の方へと消えていきました。

伝説の仕事場

舞台は宗近の仕事場です。宗近は壇に上がり、力を求めて神に祈ります。

すると、稲荷明神が狐の姿となり、剣を打つための槌を持って現れました。そして、宗近とともに剣を打ち始めました。

剣を打ち終えると、表には「小鍛冶宗近」裏には「小狐」の銘が淹れられました。

稲荷明神は道成に剣を渡し、雲に乗って稲荷山へと帰っていきました。

参考文献

この記事は『これで眠くならない!能の名曲60選』(中村雅之著)を参考にしています。

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観劇の前の予習にはもちろん、能を教養として知っておきたいけど敷居が高いと感じる方にも最初の一冊にオススメです。

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